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この本の背景

 80年代から組織文化診断を行っている。当時はコンサルティングの前提として行っていた。何故か、同じ処方でも人によって効果が異なるように、全ての組織にBSCが効果的とは限らない(例えばの話である)。

 私が知っているある自動車会社の工場、系列の工場(上場企業)では方針管理というものをやっていて、それはそれは沢山の指標が存在する。小集団活動で検討された改善案が凝縮された指標である。
 そうした組織にBSCです・・・といった瞬間に、「またですか」ということになる。確かに、現場レベル、業務レベルの指標とはBSCは異なる。考え方も違う・・・それは承知であるが、最終的に行動指標に落とさない限り、意味はない。「嫌だな」と現場が感じた瞬間、結果は見えている。強引にやれば逆効果にさえなる。組織文化とはそういうものだ。

 いつのまにか、組織文化診断は組織開発から離れ、マインド・リサーチ的なものになり、意識調査と題されるようになった。この時点で、組織開発ではないのではないか・・・。もっと対策に繋げるものでないといけないのでは・・・。目的にもよるが、アンケートだけでは・・・。貴社はこんなタイプ・・・区分化するのが組織開発ではないのだが・・・。

 弊社(カタナ・パフォーマンス・コンサルティング株式会社)には、独自の組織文化診断がある。そのノウハウを活かして、一般社団法人企業研究会の協力を得て、標準版というか普遍版を作成することにした。
作成するにあたり、企業のご協力を得て1年間研究会を開催し、12のドライバー、36のリクワイアメント、108の設問からなる診断プログラムを作成するに至った。心から感謝申し上げたい。

 多くの企業に使用していただき、会社の体質を知った上で、マネジメント施策を講じて欲しい、というのが目的である。
叱ることでうまくいく人もいれば、優しく優しくしないとうまくいかない人もいる。多様である。先ずは体質=行動様式を構造的・定量的に把握することである。
 価値ある戦略も逆効果になっては困る。

組織文化診断と組織開発~もくじ~

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もくじ(抜粋)
第1部
第1章 競争優位から学習優位の時代へ
 ① 戦略の変遷
 ② 学習優位としての組織開発

第2章 組織文化診断の実践
 ① 組織文化とは暗黙的仮定
 ② ケイパビリティとしての組織文化
 ③ 組織文化診断の目的~5つの示唆~
  1 「推進の方法」の示唆
  2 「押すべき行動様式」の示唆
  3 「可能性」の示唆
  4 「関係性」の示唆
  5 「問題の大きさ」の示唆
 ④組織文化診断のフレームワーク
  1 外的環境の3つの要素
  2 内的環境の4つの要素
  3 組織文化診断12のドライバー
  4 組織文化診断36のリクワイアメント
  5 組織文化診断108の設問

第3章 組織文化診断の特徴
 ① 組織文化診断10の特徴
  1 触発を促す設問
  2 3つの主語を用いてギャップを問う
  3 具体的行動様式で問う
  4 オリジナル設問の追加がOK
  5 用語の解説
  6 英語版の併設
  7 インタビューなどどセットで行う
  8 分析に役立つ様々な標準アウトプットの設定
  9 課題と対策の提案
 10 目的に応じたフィードバックレポート

第2部 組織開発に関する会社の取り組み事例
 1 伊藤忠商事株式会社
 2 オムロン株式会社
 3 オムロンパーソネル株式会社
 4 コニカミノルタオプト株式会社
 5 株式会社アドバンテージラーニング(現在のテクノプロ・ホールディング株式会社)
 6 マイクロソフト

 各社のトリビア