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この本の背景

 1999年に(社)日本能率協会からの依頼を受けて、ビジネスリーダーの開発を行った。MBAではなく事業家人材を育成するプログラムを構築したい、というものであった。マルチクライアント方式で、1期10社~15社程度、30名前後の定員で、1年間のプログラムとして開始した。

米国と異なり、日本でMBAは、会社の補助で受講し、卒業後は転職するというパターンが多かった。現在でも転職のためのツールになっている傾向はあるが、日本経済を活性化させるのであれば結構なことである。
 
 私は既に日本能率協会グループからの退職が決まっていた。今でも感謝に絶えない。
当時、コンサルタントとして20年の経験があった。幸いにも、偶然ではああるが、様々な業種を担当させていただいた。創業経営者へ付くことも多く、後利を貫く伝統的な経営者にも多かった。元軍人という方もいた。

 結論からいえば、仕事観である。それは今でも変わらない。戦略や理屈だけで組織は動かない、成果も出ない。覚悟である。上手に既存組織を渡り歩くような世渡り術は必要としない。
 
 (社)日本能率協会のビジネスリーダープログラムの1期~6期を担当させていただき、その後退き、独自に展開をしてきた。開発から11年を経過して、執筆したものである。一度、やってきたことを振り返ってみるという意味もあるが、コンサルタントなので、実践してきたことでないとものがいえない。本としては旬は過ぎているのかもしれないが、ビジネスリーダーというニーズは永続する。

 素養にこだわった。天性の資質というものもあるのかもしれないが、私が扱う領域ではないので、師匠の教え、経験、学習、修羅場などから蓄積されたものから、5つの素養を提案させていただいた。それぞれに想い出深き経営者の顔を思い浮かべながら書かせていただいた。
 私が書いたものであるが、素晴らしい先達の教えを要約したにすぎない。

 後半は、ビジネスリーダープログラムについて、10年少しやってきたものを、勝手ではあるが、紹介させていただいた。

ビジネスリーダー~もくじ~

businessleader.jpg
第1部 ビジネスリーダーに求められる素養  
 第1章 様々な素養モデル    
  1 マネージャー    
   (1)マネージャーとはギャップを埋める者    
   (2)マネージャーは日々改善    
   (3)管理者3つの役割    
   (4)ホワイトカラーの生産性から見た進捗管理機能   
  2 リーダー    
   (1)リーダーとリーダーシップの違い    
   (2)リーダーのセンスが問われる領域   
  3 スペシャリスト、エキスパート、研究者    
   (1)社外価値が求められるスペシャリスト   
   (2)実践から生まれるエキスパート   
   (3)創造者としての研究者      
  4 ジェネラリスト   
   (1)ジェネラリスト志向の文化
   (2)洗練された下地的素養   
  5 プロジェクト・リーダー   
  6 上に立つ者の素養    
   (1)どこの会社にも勤められるのがリーダー    
   (2)リーダーは華がないといけない   
   (3)主語が高い 
   (4)泥をかぶれないとリーダーではない 
   (5)自腹が切れないとリーダーではない 
   (6)組織化力  
   (7)展開力  
   (8)最後は俊敏な戦闘力  
   (9)感動を与えるのがリーダー 
   (10)レベルは問わないがピンとはずれは怒る
    (11)時代を予見する   
    (12)自律性と考える力  

第2章 プロフェッショナル   
     1 ヒポクラテスと戒律性   
     2 複数の専門性   
  3 個別受注   
  4 一匹狼にあらず   
  5 定年がない   
  6 先見性   
  7 成果の信頼、技術の信頼、人の信頼  

 第3章 ビジネスリーダー   
  1 ビジネスリーダー5つの素養    
   (1)直観と科学の素養    
   (2)時間的素養    
   (3)地理的素養    
   (4)社会的脚本力の素養    
   (5)生涯的魅力の素養   
  2 創業タイプと参謀   
  3 役割モデル 

第2部 ビジネスリーダー育成プログラム  
  第4章 ビジネスリーダー育成のマネジメント   
   1 育成ビジョン    
    (1)人材プール    
    (2)機会創造    
    (3)徒弟的環境  
 
  第5章 企業内大学とMBA   
   1 起業家育成としてのMBA   
   2 ケースメソッドを重視するMBA   
   3 人材ビジョンの一環としてのプログラム   
   4 企業内大学の背景   
   5 MBAと企業内大学の類似点   
   6 企業内大学プログラムの特徴  
 
  第6章 ビジネスリーダープログラム   
   1 ビジネスリーダープログラムの基本的考え方    
    (1)プログラムの条件    
    (2)ビジネスリーダープログラムの基本的考え方   
   2 ビジネスリーダープログラムの基本形   
   3 インテリジェント・スマート   
   4 ストリート・スマート   
   5 習慣プログラム   
   6 期間   
   7 発表資料の評価尺度と評価結果   
   8 ビジネスリーダーの派生プログラム   
   9 知識創造モデルから見たビジネスリーダープログラム   
   10ビジネスリーダープログラムを活かすために    
    (1)経営課題の検討及び解決の場として    
    (2)意思伝達の場として   
    (3)共通言語の場として   
    (4)人間関係構築の場として   
    (5)挑戦の場として   
   11 ビジネスリーダープログラムの課題   
    (1)継続   
    (2)大学との関係   
    (3)民より官