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この本の背景

 共著である。伊藤裕一氏とは永い友人で、様々なプロジェクトを一緒に組んでやらせていただいた。

 グローバル・ビジネスリーダーもその一つである。
 グローバルといってもローカル人材がしっかりオペレーションをしないと仕事はまわらない。
最初はインターナショナルかもしれないが、いずれマルチナショナルになる。今では、現地での設計、現地での研究・開発も多く行われるようになっている。マーケティングは特にそうだろう。
 
 グローバルでの人材マネジメントはどうしたらよいか・・・よくある課題である。我々の答えは、共通言語である。戦略、マーケティング、財務などマネジメント全般で共通言語がないと、グローバルでのローテーションもできない。価値観はエリアによる事業特性は多様であっても、ビジョンや思考のフレームワークは共通であった欲しい。
 
 この本は、SWOTを中心に、財務シミュレーション、行動計画まで事業全般をまとめている。その割にはコンパクトだと(勝手)に思っている。必要なものに絞ったからだ。以前、執筆した「事業計画立案のための実践プロセス  K-SWOT®」がベースにある。


 下記は本書の~まえがき~である。


本書における基本的な問題意識は、「企業が直面する世界は常態的に(時として劇的に)変動し、ますます読みづらくなる」という点にある。言い換えれば、「自社を取り巻く外部環境情報について、常にアップデートし、それに適合すべく自社の経営資源の評価と見直しを、適切な頻度で実施していかない(いけない)企業は淘汰される」ということである。もともと、優れた企業とは外部環境に選ばれている企業であり、不要とされた企業を、救済しようと思えば、莫大な資金と時間が必要となり、しかも、再生するかどうかの保証はない。こうした現状となっている背景には様々な要素が存在するが、本書のタイトルにも付した「グローバル」という視点に絞って以下、少し考えてみよう。

 グローバル化という言葉が語られるようになって久しいが、その意味合いは微妙に変化しているように思われる。企業のグローバル化とは、今日の意味では、例えば、メーカーであれば、原材料の調達からエンドユーザーの開発に至るまでの一連のプロセス全てにおいて、地球規模に広がっていない部分を見つけるのが困難になっているような状況を指すのだろう。嘗てのグローバル化、或いは、国際化という概念は、このプロセスのどの部分を日本以外で展開すべきか、という思考であったと思う。今日では、どこまでがグローバルで、どこまでが国内か、ということを特定することは困難であり、また、それは意味のないことである。更に、どこまでグローバル化するか、といった意思決定権そのものも、各企業内には既に存在せず、企業として存続していくためには必然、或いは待ったなしの状況となった。そもそも、日本のXXX社という時代ではなく、地球上では、単にXXX社であり、企業のグローバル化の範囲が国家という概念を凌駕している場合も多く見られる。

 こうしたグローバル化した環境における経営の意思決定において重要な要素は、豊富で関連性の高い真正な情報である。グローバルな環境で、企業が存続すること、ましてや、競争優位を維持するには、グローバルな環境の多様性を、多様なまま、オープンな姿勢で理解することが必須であろう。地球のあらゆる場所に拡散した多様な社員によって、多様な場所そして組織内の様々な階層から発信される多様な情報を、新鮮で多様なまま捕捉し、それらを、ローカル、価値連鎖全体、或いは(そして)、本社なりホールディング・カンパニーのレベルでインテリジェンス化し、それに対して各レベルにおける経営資源を見直し、最適適合を図る=つまり、戦略を常にアップデートしブラッシュアップする。これを、適度に頻繁に実施していくことが、最初の問題意識とした、「常態的に、(時として劇的)に変動し」、「読みづらく」なった外部環境に対する最良の対応策である。

これを実現するにはグローバルに共通した優れた分析ツールが必要である。しかし、それが構造的に複雑だったり、習熟するのに相当な基礎知識や時間が必要だったりするのでは、世界の絶え間ない変動に対応できない。情報の現場での捕捉者であり、発信者である社員の多様性とは、文化的、社会的、経済的、宗教的、教育的、言語等において、文字通り多様である。分析精度は高いが、ツールの方から、その対象を選り好みするようなツールでは失格である。地球規模の組織で共用、共有する分析ツールは、でき得る限りシンプルで直観的なものが相応しい。SWOT分析とは、まさしく、シンプルで直観的な分析ツールである。今回、SWOT分析に改めて、スポットライトをあてたのはそこが理由である。更に、SWOT分析は、無駄をそぎ落としたシンプルさを持っているが故に、より高度なツールへと磨きあげようと思えば、いくらでも、高性能化できるのが特徴であり、そういう意味で、ツールそのものに多様性に対応する多様性を秘めている。

 以上のようなことから、本書では、マネジメントの実践、コンサルティング現場、企業研修、経営幹部教育、更には、大学・大学院における教育において磨き、活用してきた様々なSWOT分析手法を、多様性というキーワードで整理したものである。SWOT分析が有効な場面を可能な限り想定し、理論的な厳密さを求めるより、現場での活用ということを第一義的に考えて提案した内容であり、読者の現場で縦横無尽に活用されることを心より願っている。

 

2013年正月

グローバル時代の多目的SWOT活用~もくじ~

vswot.jpg

第1章       SWOTの再評価

第1節       SWOT分析の意義

1.変化するグローバルな経営環境に対応する

2.持続的競争優位性をもたらす経営戦略

3.戦略の鮮度を保つ

4.変化するグローバルな経営環境で再認識されるSWOT

 第2節 SWOT分析の短所と長所からの学習点

1.SWOT分析の短所から学ぶ

2.SWOT分析の長所から学ぶ

 

第2章       V-SWOTの基本設計

第1節       V-SWOTの設計手順の流れ

第2節       V-SWOTの設計手順~書くステップの解説~

1.ステップ1 実施したいSWOT分析の概要を明確に

2.ステップ2 実施概要に照らし合わせて各設計基準項目のレベルを定めて設計方針を決める

(1)  6つの設計基準項目

(2)  実施概要、設計基準、設計方針の例

3.ステップ3 各設計基準のレベル+設計方針に基づく、設計すべきプログラムのV-SWOTレベルを決定する

4.ステップ4 ステップ3で決定したV-SWOTスケール上のレベルに対応する事例を参考に、実施概要に最適なSWOTプログラムを開発する

5.ステップ5 実施概要の分析や研修に関わるすべての人々に、実施概要、設計方針、最終プログラムを説明し理解を得る

 

第3章       SWOTスケルトンと主要な補完的ツールのセット

第1節       分析の骨組みとしてのSWOTスケルトン

1.SWOTスケルトン1 ビジネス・ドメイン・外部環境分析における範囲の確定

(1)  ビジネス・ドメインによる確定方法

(2)  MVVとビジョニングで行う方法

2.SWOTスケルトン2 外部環境分析(PESTCCBP

(1)  PEST分析による方法―マクロ的外部環境分析

(2)  CCBPによる方法―ミクロ的外部環境分析

3.SWOTスケルトン3 内部環境分析:強みと弱み

4.SWOTスケルトン4 SWOT交差分析

第2節       分析の精密化と成果品質向上のための主要な補完的ツール

1.補完的ツール1 ファイブ・フォーセス:自ドメインを再検討したり、外部環境における脅威を確定する

(1)  ビジネス・ドメインを再検討する

(2)  外部環境における脅威の確定に応用

2.補完的ツール2 VRIO分析:持続的競争優位性のある真の強みを確定する

(1)  VRIOに沿った評価法

(2)  VRIO分析の評価からわかること

3.補完的ツール3 バリューチェーン:顧客への価値提供プロセスでコア・コンピタンスを模索する

 (1)V-SWOTにおけるバリューチェーンの発想

 

4章 V-SWOTスケールの事例

  第1節 探索的SWOT分析(1)

    V-SWOTレベル1 航空会社のケース

2節 探索的SWOT分析(2) V-SWOTレベル2と3の進行例

    サービス業での進行例

 

5100SWOTの実施概要

第1節       100-SWOTの位置付と実施概要等

(1)100-SWOTの位置付

(2)100-SWOTの実施概要、設計基準、設計方針

  第2節 100-SWOTの記入例

1.外部環境と内部環境より戦略的要素を抽出する

(1)  機会と脅威のサンプル

(2)  強みと弱みのサンプル

2.SO戦略、ST戦略、WO戦略、WT戦略のポイント

(1)  SO戦略

(2)  ST戦略

(3)  WO戦略

(4)  WT戦略

3.選択と効果及び作成上の留意点

(1)  選択

(2)  100-SWOTの効果

(3)  100-SWOTの留意点

 

6章 確認的SWOT(その1)~現状と目標のSWOT

  第1節  K-SWOT®と実施概要

(1)   K-SWOT®の実施概要、設計基準、設計方針

第2節       K-SWOT®における4つのツールセット

1.IEF(Integrated External-Environment Factor

(1)  フォーマットの作成方法

2.競合他社比較分析(Competitive Profile)(外部/内部環境分析)

(1)  フォーマットの作成方法

3.IIFIntegrated Internal-Environment Factor

(1)  フォーマットの作成方法

4.多属性モデル(Multi Attribute Analysis

(1)  フォーマットの作成方法

第3節       K-SWOT®の位置づけと留意点

 

7章 確認的SWOT(その2)~財務からの検証~

  第1節 確認的SWOTにおける3つのツールセット

1.資産リスクからの目標営業利益

(1)  貸借対照表からリスクを逆算する

(2)  資産リスクから目標営業利益を逆算する

2.売上予測とフリーキャッシュフローとNPV

(1)  SWOTとの関係での留意点

(2)  財務シミュレーションの留意点

3.リアル・オプション

 

8章 行動計画のためのSWOT

  第1節 行動計画までのプロセスを振り返る

1.現状IEFと目標IEF,現状IIFと目標IIFのギャップの確認

(1)  現状IEFと目標IEFのギャップを確認する

(2)  現状IIFと目標IIFのギャップを確認する

2.目標SWOTからの行動計画へ展開

(1)  目標SWOTについての例

(2)  目標多属性モデルツールの活用

2節 行動計画

1.資源配分の重要性

2.計画を実行するためのプロセス・デザイン

3.時間資源配分と人材要件

(1)  業務をT型とS型に分類してみる

(2)  時間計画を立てる際の注意点

(3)  時間資源配分の年間時間から個人時間までのステップ

(4)  課長層クラスにとってのツール

 

*参考文献

*索引


この本の意図するところ

 この本は会計を学ぶ学生向けではない。

 一般のビジネスマンの中には、会計や財務は苦手だ、という方も多い。一方で会計や財務は、グローバルで通用するビジネスの共通言語である。
 常に思うのは、会計や財務の本は、法的な背景もあり、しっかりたものでないといけない。逆にそれが一般ビジネスマンにはわかりにくく、面倒である。そもそも用語自体がわかりにくい・・・。
 この本の最初の狙いは、会計や財務が嫌いだ、仕訳から学ばないといけないのか・・・という一般ビジネスマンに向け、かつマネジメントでも役立つような内容は知りたい(構造的に理解したい)、会計や財務に興味を持った、という目的で書いたものだ。
 
 損益計算書は比較的わかりやすいが、貸借対照表はどうもよく理解できないという方が多い。よって、貸借対照表の生い立ちから、ビジネスにとってもっとも重要な見方である、資本コストとハードルレートなどに焦点を当てた。
 専門家の目からみれば、ふざけた本と見えるかもしれないが、会計の専門家では逆に書きにくい内容かもしれない。

 また、この本は戦略、マーケティング、マネジメント全ての要素を交えて書いた。戦略は戦略、マーケティングはマーケティング、会計は会計、組織は組織、マネジメントはマネジメント・・・と大学の科目ではないが、分けて学習しても、実際の経営は全てが繋がっている。だったら繋げてもよい。指標という切り口なら全て繋がると考えた。

 戦略やマーケティングを学習した後で、この本を読むと面白いかもしれない。(読者からその類の意見を多くいただいた)

 この類の本をいつかは書こうと思っていた。昔、総合化学会社から、ブランドランキングについて相談があった。だいたいブランドランキングの上位企業は常連さんだ。しかし、化学系(素材)は意外と少ない。もっとも生活に密着した素材ともいえるのだが、認識されにくいのか、高く評価されていないようだ。カジノ的な発想での将来価値の評価に偏重しすぎているのかもしれない。SRもISO化されたが、バランスをとった視座での企業評価を期待したいという思いがある。
 

経営指標の実践フレームワーク~もくじ~

corporatemetrics.jpg


序章 経営指標の位置づけ

1章 社会的指標とマクロ指標

 1.スティクホルダーにとっての指標

 (1)労働者と株主との関係

 (2)倫理があっての経済

 (3)まずは社会的指標を見る

 (4)働く者にとっての社会的指標

 (5)株主にとっての社会的指標

 (6)地域にとっての社会的指標

 (7)公器としての企業の社会的指標

 

 2.マクロ指標

 (1)景気指標としてのGNI(国民総所得)

 (2)金利

 (3)商品相場

 

2章 売上という指標を考える

 1.売上の類似語

 2.売上を因数分解する

 (1)販売単価を上げるには

 (2)販売量を増やすには

 (3)継続率を高めるには

 

3章 利益を考える

 1.売上総利益と営業利益を見る

 2.事業利益(EBIT)を見る

 3.キャッシュを見る

 (1)キャッシュポジションを見る

 (2)キャッシュを活かす

 4.分岐点という指標を見る

 5.内製と外注バランスという指標を見る

 6.コミッティド・コストという指標を見る

 

4章 貸借対照表の貸方(右)と借方(左)を理解する

 1.貸借対照表を理解する

 (1)イタリア半島で貸方と借方を理解する

 (2)左と右の差が利益

 

 2.リスク・キャピタル

 (1)自己資本比率とDEレシオ

 (2)資産リスクからの逆算

 

 3.投下資本

 (1)様々な紙本利益率

 (2)総資産回転率

 

 4.EVAスプレッド

 (1)経済付加価値

 (2)EVAスプレッド

 

5章 共通言語、関係性、行動指針としての経営指標

 

 1.共通言語

 (1)組織に求められる経営指標

 (2)全員が記憶しておくもの

 (3)努力の程度を促すもの

 (4)求心力を持つもの

 

 2.関係性

 (1)地図上でわかる

 (2)重要性やウェイトがわかる

 (3)組織と個人を繋げるもの

 

 3.行動指針

 (1)アイデアと行動を喚起するもの

 (2)課題解決のための優先順位を示唆する

 (3)週または日で観測できるもの

 

6章 モデル指標

 

1.   7つのコンビネーション

2.  コンビネーション個々のモデル指標

(1)     ビジョン及びゴールのモデル指標

(2)     プロセスのモデル指標

(3)     製品やサービスのモデル指標

(4)     顧客及び市場のモデル指標

(5)     組織文化のモデル指標

(6)     人材のモデル指標

(7)     知とITのモデル指標

 

 3.指標作成のワークシート

この本の背景

 (社)日本能率協会で日本で最初の起業家人材育成=ビジネスリーダープログラムを開発するにあたり、研究をした結果、メンタリングのノウハウが重要であると考えた。

 米国においてファーストレディのメンターを務めるなど、メンタリングの母と呼ばれるマーゴ女史とは、ISPI(international society for performance institute)の会合で面識があった。マーゴ女史はISPIの元会長でもある。ソニー盛田氏へのメンタリング経験を持ち、日本企業への期待や信頼も厚く、業務提携を行うと同時に翻訳の快諾を得ることができた。
 
 日本で独自のメンタリングを開発する上で、大変勉強になった一方で、日本では当時コーチングなどが紹介されていた。米国でみるメンタリングやコーチングの概念と違和感を感じるものもあり、先駆的存在であるマーゴ女史の書籍を日本で紹介することが、日本で健全なメンタリングの浸透、ひいては起業家人材の育成に繋がるものと考えた。

 メンタリング・プログラムの開発は試行錯誤であった。プロテジェ(メンタリングを受ける側)より、メンター側の育成が先ずは問題であった。日本では、背中を見て、真似て、黙って育てという雰囲気がある。アクティブ・リスニングなどもっての他で、わからなければ聞いてこい。仮説がなくて聞くなバカ、というがそれまでの育成環境である。
 何を問い、どのようなルールで、どの程度の頻度で、どのようなチームで価値ある人材を育成していくか・・・。正解はないのであるが、ある程度、確かな方法、成果などが見えてくるようになった。

 外資系では、新人のリテンションと選抜人材へのインセンティブとして導入れることが多いのではないか。

この本の背景

 (社)日本能率協会でリスク・マネジメント推進協議会が設置された。企業の法務、弁護士、学者などが参集され、分科会などが設置された。私は協議会のコーディネイターという役割であった。コーディネイターといっても、毎回、たたき台を作成、ディスカッションを行い、修正や提案を用意する役割である。実に忙しい。


 推進協議の進行と並行して、米国での調査も行われた。全米取締役協会やリスクマネジメントの専門家などとコンタクトを取り、欧州も巻き込んで、リスク・マネジメント国際シンポジュームを開催することになった。私はそこでもコーディネイターという役割で、パネル・ディスカッションの進行役・取りまとめ役を務めさせていただいた。
 この本は、シンポジュームに参加していただいたピーター・ヤング教授の書籍"Managing Business Risk"を翻訳したものである。

 当時、リスク・マネジメントというもの対して企業の取り組みや意識も部分的であった。今では、パワハラとか一般的になっているが、それは労務管理における一つであって、ビジネスリスクの範囲は極めて広い。米国でリスクと言えば、すぐに保険という言葉が浮かぶ、つまり、計算(定量化)されて、マネジメントされるものだ。
 つたない翻訳ではあるが、啓蒙のきっかけとなればと思い翻訳をしたものである。

この本の意図するところ

 学文社は主に学者や研究者の出版社である。コンサルタントである私に出版の機会をいただき感謝申し上げたい。

 戦略、組織、業務、役割の関係を体系だて関係づけて紹介している本は少ないのではないか。しかし、この関係とリンケージはマネジメントの中枢である。3年に1回、戦略を変えるとする。すると組織=機能の変わる、必然それに関わる戦略的業務も変わる(プロセスのリデザイン)。よって、人に期待される行動様式も変わってくる。
 
 このマネジメントの基本構造をまとめたものである。難しそうな組織論には言及しない。戦略から組織をどのように作るのか、業務プロセスのイメージ、役割記述など事例を使って紹介している(不十分かもしれないが)。

 PDCAが回らないのは、戦略、組織、業務、役割がリンケージしていないからである。リンケージさせることは、容易ではないが、部分的にでも(重要な機能、業務に限定するなど)、リンケージさせていくことである。

 組織論など専門的に研究する方には不向きな内容である。実務者のマネジメントツールとしてご活用いただきたい。

この本の背景

この本の前書きを抜粋紹介したい。

 戦略マーケティング、財務といった知識は経営には欠かせない。しかし、戦略とマーケティングがどのように繋がるのか、財務がどのように関係してくるのかなど悩ましい。

 多くの企業では、中期経営計画(私が27年前にコンサルティングで上場支援をさせていただいた時、東証へ提出する中期経営計画は5年、長期経営計画は7年であった)や年度計画などが予算管理制度などと連携して、3年サイクルでローリングしている。つまりある一定の経営計画のパターンが各企業で存在している。

 そうした企業の方には、この書籍は確認として使っていただくとよい。実践フォーマットで構成されているので、自社の事業計画立案ロジックと比較・検討していただければよい。

 事業計画そのものが定型化されたものはなく、よいかどうかわからないという組織の方は、この書籍に紹介されているツールを使って作成してみていただきたい。

 

 この書籍の目的は、事業計画の立案をできれば全てのビジネスマンに体得して頂くために書いたもので、そんなに驚くような新理論が出てくるわけではないが、多くのエクセレントカンパニーやグローバルカンパニーで実践してきたコンテンツを、取捨選択を通じて要約したものである。

 様々な経営理論との検証を繰り返しながら、こんな手順、こんな手法で作成すればある一定のレベルの事業計画はできるはず、触発になるはず、という本である。従って、この理論はもっと詳しく紹介したほうがよい、という意見もあると思うが、実践経験から凝縮した考え方と手法を要約したものだとご理解いただきたい。

 事業計画なので戦略から財務までこの本の対象範囲は広い。様々な知識を羅列することが目的ではない。事業計画立案というシナリオに沿って展開するものである。

 

 先日ある企業で中期経営計画に備えた事業提案発表があった。終了後、トップマネジメントが懇親会でこのように述べた。「やっとツールの紹介ではなく、自分の言葉で話すようになった。」

 この本で紹介するのは、理論であり、ツールであり、手順であるが、あくまでツールのサンプルである。実践で凝縮したといっても、それは効率的に考えるためのヒントであり、アイデアや創造性、展開といったものはそれぞれが生み出すものである。

(中略)理論と実践の繰り返しで信念は生まれる (以上)


 この本は戦略や事業計画を専門的に緻密に研究しようという方のための本ではない。実践するための本である。よって、添付のワークシートが最も重要である。

 永くお付き合いのあるクライアントから、書籍にしたらどうか、というお話があった。書籍にすれば自習ができる。組織の共通言語化にも役立つ。技術者や役員など、皆が戦略や会計の学者になる必要はないが、戦略から投下資本のシミュレーションまで実務的に理解できる状態は、組織の大きなパワーとなる。

 一方で、SWOTは多くの方が知ってはいるものの、SWOTの本質をとらえ、使い熟せている組織を殆ど見たことがない。知ってはいるものの、実際の事業計画ではお目見えしない・・・。

 そうした顧客のニーズと背景から、執筆したものである。コンサルタントなので研究的なものは得手ではないが、実践で使い込み、検証したものであるので、様々なご指摘はあっても、間違いはないものと思っている。

 理屈はともかく、やってみなさい・・・という思いである。いかに、情報不足、分析不足、思考不足であるかに気づいていただければ(私自身も含め)、触発されれば幸いである。


この本の背景

 1989年に開発し、2003年にPHP研究所から出版し、修正版を産業能率大学出版部から出版させていただいた。内容的にはほど同じであるので、2版のようなものだ。

 30年ほど、このプログラムは実践で使っている。修正や追加が必要であると判断し、修正した。7つの原理は今でも変わらない。
今でも、「これなマネジメントバイブルである」「10年経過した今でも時々見ている」というご返事をいただくと、感謝に絶えない。
 
 戦後は皆、はだしで仕事をした。最初は全て起業。仕事は全てプロジェクト。定型的なものもなく、課長さんなんていない。つまり、プロジェクト・マネジメントは業務マネジメントの原理原則といえる。私はプロジェクト・マネジメントは組織・業務マネジメントの原理と考えている。
 
 この本の特徴は、行動指針のチェックリストに凝縮していることである。例えば、「スケジュールは成果表現で右から書いたか。」
それぞれの設問に理由と実体験がある。
 知っているとできるでは異なる。結果を変えるには、行動を変えるしかない。よって、行動指針のチェックリストにこだわった。
 このプログラムが全社に浸透すれば、会社は永続すると信じている。

 今、グローバルでのビジネスリーダー育成が求められている。結論からいえば、プロジェクト・マネジメントである。
 

この本の背景

 1999年に(社)日本能率協会からの依頼を受けて、ビジネスリーダーの開発を行った。MBAではなく事業家人材を育成するプログラムを構築したい、というものであった。マルチクライアント方式で、1期10社~15社程度、30名前後の定員で、1年間のプログラムとして開始した。

米国と異なり、日本でMBAは、会社の補助で受講し、卒業後は転職するというパターンが多かった。現在でも転職のためのツールになっている傾向はあるが、日本経済を活性化させるのであれば結構なことである。
 
 私は既に日本能率協会グループからの退職が決まっていた。今でも感謝に絶えない。
当時、コンサルタントとして20年の経験があった。幸いにも、偶然ではああるが、様々な業種を担当させていただいた。創業経営者へ付くことも多く、後利を貫く伝統的な経営者にも多かった。元軍人という方もいた。

 結論からいえば、仕事観である。それは今でも変わらない。戦略や理屈だけで組織は動かない、成果も出ない。覚悟である。上手に既存組織を渡り歩くような世渡り術は必要としない。
 
 (社)日本能率協会のビジネスリーダープログラムの1期~6期を担当させていただき、その後退き、独自に展開をしてきた。開発から11年を経過して、執筆したものである。一度、やってきたことを振り返ってみるという意味もあるが、コンサルタントなので、実践してきたことでないとものがいえない。本としては旬は過ぎているのかもしれないが、ビジネスリーダーというニーズは永続する。

 素養にこだわった。天性の資質というものもあるのかもしれないが、私が扱う領域ではないので、師匠の教え、経験、学習、修羅場などから蓄積されたものから、5つの素養を提案させていただいた。それぞれに想い出深き経営者の顔を思い浮かべながら書かせていただいた。
 私が書いたものであるが、素晴らしい先達の教えを要約したにすぎない。

 後半は、ビジネスリーダープログラムについて、10年少しやってきたものを、勝手ではあるが、紹介させていただいた。